
旅の方法として車中泊旅行とは
一人旅の方法は様々。電車の旅や高速バスに乗って行く旅行など行き先やスタイルを自由に選べることが楽しみ方のひとつですよね。
その中で旅費を抑えて旅をしたい!もっと自由なプランで旅をしたい!という人たちに、車中泊で旅行をするという方法も人気がある旅の方法です。
しかし、しっかり準備してから始めないと、時には命の危険に繋がることもあるということも忘れてはいけません。
そこで、これから車中泊を始めたい人、初心者の方に向けて、始め方や快適に過ごすための持ち物、費用などをご紹介したいと思います。
なぜ車中泊が人気なのか
車中泊をしながら旅行をするのが人気の理由、「車中泊のメリット」について紹介していきます。
宿代が抑えられる
長期の旅だったり、旅行シーズンだと宿泊費というのもかなりの費用になってきます。
ホテルなどによっては、駐車代も結構な額を請求するところもありますので一泊素泊まりでも思ったよりコストがかかりがちです。
車中泊ですとホテル代が必要ないので、旅費の費用を抑えることができます。
ホテル、旅館のチェックイン時間を気にしないで行動できる
旅行の最中に気になることのひとつにチェックイン時間があります。ホテルや旅館など様々な宿泊施設のチェックイン時間って結構バラバラですよね。チェックインする時間に合わせて宿に到着しないといけないという時間的な制約があっていきたい場所を断念するということも。
車中泊だと気にすることなく自分のタイミング。自由に行動できます。
アウトドア感覚の解放感。テント泊よりも気軽にできる
キャンプ場やRVパークなど車中泊を気軽にできるような施設やスペースが増えてきました。キャンプ場だとテントを設営するなどの準備も必要なく気軽にアウトドアを楽しめます。BBQセットなどをレンタルしてくれるところを探せば、さらに気軽に楽しめますね。
早朝や深夜の絶景を見に行きやすくなる
駐車場が解放されている場合は、流星群や雲海など深夜・早朝の自然現象がみられる場所で宿泊すれば、暗い時間に移動しなくていいのでホテルより楽に観察できます。
どこでも車中泊をしていいわけではない
車中泊する中で注意したいのは、車を止められる=車中泊ができるわけではないことです。
また、仮眠はOKでも、車中泊は禁止されている場所があるので注意が必要です
どこで車中泊ができて、どこでできないのか、主なルールを知っておきましょう。
キャンプ場
初心者向きとしておススメなのがキャンプ場です。場所によっては料理道具だけでなく、食材も注文できるようなキャンプ場がありますので荷物を大幅に減らすことができます。またトイレやシャワー、場所によっては温泉も併設してるようなキャンプ場もあります。
安全性も確保しやすいのがメリットですね。
その代わり、予約が必要だったりとかチェックイン・チェックアウトが決まっているキャンプ場が多いです。
もちろん利用料もかかりますので、とことん費用を切り詰めるために車中泊をしたい人には向いていません。
「自分は車中泊に向いているかな?」、「気軽にアウトドアがしたいな」という人におススメです。
キャンプ場によっては全国旅行支援の対象になっている施設もありますのでお得に使っていきたいですね
RVパーク
こちらも初心者向きといえます。RVパークとは、日本RV協会という協会が、道の駅などに設置している車中泊可の駐車場です。
「道の駅って車中泊できないの?」と思った人もいるでしょう。詳しくは後述しますが、どこでもできるというわけではありません。
また、RVパークの利用は、有料ですが、道の駅などの設備が利用できるだけでなく、
電源が設置されていたり、椅子やテーブルを広げて、
食事をできるスペースが各駐車スペースの横にあったりと、+αの設備があります。
道の駅

photo:Gensyoo Yasuno
道の駅は、トイレも売店もあり、施設によっては温泉施設もある道の駅。
車中泊するなら一番良さそうだ、と思った人も多いかもしれません。
しかし、基本的に道の駅は、車中泊を公認している場合を除いて、”仮眠ならOK”というルールです。
つまり、車中泊をしている人に関しては、”ルールを守って使用している限り、見逃されている”と考えましょう。
また、高速道路のパーキングエリアと違って、トイレなどの設備があっても、深夜・早朝は使えない場合もあるので、注意が必要です。
サービスエリア・パーキングエリア
高速道路にあるサービスエリア・パーキングエリアも、トイレや売店があり、24時間やっているところもあるので、車中泊に向いているように思えますが、道の駅と同じように、”仮眠ならOK”という考え方です。また、高速道路の運営会社は、”車中泊を推奨しない”としています。
道の駅同様、ルールを守って、あくまでも”仮眠”ということを忘れずに利用しましょう。
また、人通りが常にあるので安心ですが、その分、うるさいともいえます。口コミなどで確認してください。
駐車場
これは、各駐車場ごとに異なります。山の上の駐車場や天体観測ができるような場所で車中泊をしたい場合には、
あらかじめ確認してから計画を立てましょう。
ネット上では、閉館した後の施設に駐車して車中泊をする人の体験談もありますが、
初心者向きではないのでおすすめしません。
車中泊可の場所を探す方法には以下のようなものがあります。
施設名+車中泊で検索
できるだけ、公式情報やOKとなっている看板の写真など確かな情報を利用してください。
車中泊を公認している道の駅も同じ方法で探せます。
ガイドブックを利用する
車中泊ができる場所を紹介しているガイドブックがあるので、参考にしましょう
車中泊ができる道の駅を紹介しているガイドブックもあります。
施設に確認する
自然現象を見るなど、目的があって車中泊をしたい場合には、観測場所を管理する施設のホームページやわからなければ
電話するなど、確かな情報を手に入れましょう。
快適で安全な車中泊には事前の下調べが大事
車中泊をしてもOKという駐車場をみつけたら、あらかじめにどのような施設が周辺にあるかどうかを確認しましょう。
初心者の場合、現地を事前に下見できるのが一番ですが、あまり現実的ではないので、
Googole マップのストリートビューを活用しましょう。
- 24時間利用できるトイレ
徒歩で行ける場所にあることが理想です。
道の駅など施設のトイレを利用する場合は、24時間使えるのかどうかも確認しておきましょう。 - 日帰り温泉などの入浴施設
1日くらいは入らなくていいと思っていても、何があるかわかりません。
近くで入浴できる場所を確認しておきましょう。 - コンビニ
コンビニが近くにあれば、いざというとき便利です。 - ガソリンスタンド
通り道にある、駐車する場所に一番近いガソリンスタンドを確認しておきましょう。 - 第二、第三候補の駐車場を探しておく
予約をできる場所は、必ず予約をしましょう。予約をできない場所で車中泊をしたい場合は、
満車だったときの対応を考えておくと安心です。
車中泊をする際に準備しておきたいもの

車中泊を安全・快適に行うために、あると便利な物をいくつかご紹介します。
「一泊ぐらいなら・・・」と考えがちですが、あるのとないのでは大きく変わってきます。
LEDランタン
snow peak たねほおずき |
車内を照らす用と夜、トイレなどに行く人用の最低2つ用意あると確実です。LEDタイプのランタンだと長時間使用しても
バッテリーの心配がないので安心です。
目隠し
防犯のためということもありますが、季節によっては温度調節の役割も果たします。
すべての窓に、保温・保冷の効果があるような素材で目隠しをすると安心です。
朝になると車内は急激に温度変化が起きます。
シュラフ、または毛布
車中泊で寝る際に安心なのがシュラフ(寝袋)です。軽い感じで車中泊するときには毛布でも全然大丈夫ですが、片付けの際に非常にコンパクトにたたむことができて保温性の高さでは寝袋の方が車中泊をするのであれば是非とも欲しい道具のひとつです。
モバイルバッテリー
エンジンを切った状態で電源を車からとると、バッテリーが上がってしまうので、
スマートフォンの充電などにはモバイルバッテリーを使いましょう。
車中泊マット
基本的に車内は座りやすいように設計されているので、車の中で寝ようとする時に困るのが
座席を倒してもゆっくり寝るのが難しいところです。
最近の車には車中泊がしやすそうな車内がフラットになるような車などでていますが、
それでも直に寝るとなると快適とは言えません。厚みのある車中泊用マットがあれば睡眠の質も格段に向上します。
形式が古いクルマでも、ちょっと厚みのある車中泊マットであればかなり快適です。
気を付けたいのが、空気で膨らませるタイプの物。破れて穴が開きやすく、クッション性が強すぎて
ちょっと落ち着かないのであまり良い寝心地にはなりません。
ちなみに私も愛用しているのが下の車中泊マット。厚さは10mmを使用しています。
アイマスクと耳栓
どこでも寝られるタイプの人以外は、意外に車外の音や明かりが気になるものです.
安くで買えますし、かさばるものでもないので、持っていくといいでしょう。
S字フック
ランタンをかけたり、コンビニのレジ袋をひっかけてごみ箱の代わりにしたり、車内で何かと便利です♪
費用はどのくらいかかるのか
宿泊代を抑えることができることがメリットの車中泊ですが、安全・快適なものにしようとすると”初期費用”は意外にかかります。
レンタカーの費用
ミニバンは高くなってしまいますが、ウェイクやハスラーのように軽自動車でフルフラットになる車を選べば、
1泊1万円台から借りられます。
オートキャンプ場の費用
場所や設備で変わりますが、区画がわかれていないフリーのキャンプ場で1,000円~2,000円/台から、
区画がわかれているキャンプ場では3,500円/台から泊まれる場所があります。
RVパークの費用
場所や設備で値段が変わりますが、1泊500/台の場所もあります。
車中泊をする際の注意点
車中泊をする際には、安全のため、周囲に対するマナーのため、以下のことに注意しましょう。
駐車場所は慎重に
明るい・隣に車がいない・平たい・ある程度人の目がある、これらの条件が揃う場所に駐車しましょう。
しっかり寝る・眠かったら運転しない
居眠り運転は言語道断!アルコールも、普段よりさめにくいと考え、控えめにしましょう。
アイドリングはしない
睡眠中のアイドリングは、排気ガスが車内に流れ込んでも気が付かず、危険です。
また、周囲の迷惑にもなるのでやめましょう。
調理などキャンプ行為はしない
キャンプ場を除き、調理はできません。RVパークでは、指定の場所に小さなテーブルや
椅子を広げることはできますが、一般の駐車場ではそれもNGです!
連泊はしない
キャンプ場・RVパーク以外の連泊はマナー違反です
ごみは持ち帰る
駐車場に設置されているごみ箱は、施設利用者向けです。ごみは持ち帰りましょう。
常にロックを忘れない
安全のため、常にドアのロックは忘れないようにしましょう。
最後に
一番は無理をしない旅が大事です。自分の体調と相談してちょっと無理かなと思ったら
宿泊するようにしましょう。無理をしてせっかくの旅が台無しになってもしょうがないですよね。
慎重に計画して、安全で楽しめるような車中泊の旅ができるようになりましょう。